コラム
車いすで使えるトイレのある道の駅。確認できた726駅と、障害者用駐車の台数
2026年10月17日 公開 2026年10月19日 更新

車いすで遠出するとき、休憩に寄る先でいちばん気になるのは車いすのまま入れるトイレがあるかと、乗り降りできる幅の駐車枠があるかです。当サイトが各駅の公式サイトと地方整備局のページから書き起こした施設情報を数えました。
確認できたのは726駅
施設情報を確認できた1,037駅のうち、車いす対応のトイレなど障害者向けの設備が「あり」になっている駅は726駅でした。1,037駅の70%にあたります。
これは全国の数ではなく、確認できた駅の下限です。出典によって、この項目を書いている割合が違います。
| 出典 | 「あり」の駅 |
|---|---|
| 四国地方整備局 | 91/91 |
| 東北地方整備局(岩手河川国道事務所) | 13/13 |
| 沖縄総合事務局 | 10/10 |
| 九州地方整備局 | 142/143 |
| 近畿地方整備局 | 148/151 |
| 中部地方整備局 | 131/133 |
| 中国地方整備局 | 73/106 |
| 駅の公式サイトなど | 118/390 |
地方整備局のページから取った駅はほとんどが「あり」ですが、駅の公式サイトから書き起こした駅は390駅のうち118駅です。公式サイトはトイレの設備まで書いていないことが多く、書かれていない駅も「無い」とは限りません。このため県や地方どうしの数は比べていません。
登録要件にある「バリアフリー化」
道の駅として登録されるための要件には、休憩・情報発信・地域連携の機能のほかに、こういう項目があります。国土交通省道路局の概要ページの記載です。
○その他 施設及び施設間を結ぶ主要経路のバリアフリー化
24時間使えるトイレと駐車場が登録の条件であることは一般道で24時間使えるトイレの記事に、要件の全文は登録要件の記事にまとめています。ただし要件の文はここまでで、車いす用のトイレをいくつ、どの広さで置くかまでは書かれていません。中身は駅ごとに違います。
呼び方は出典ごとにばらばら
同じ種類のトイレが、出典によって違う名前で書かれています。施設情報のトイレ欄と備考に出てくる語を数えると、次のとおりでした。
| 書かれていた語 | 駅数 |
|---|---|
| 多目的(トイレ) | 76 |
| オストメイト | 27 |
| 車いす・車椅子 | 18 |
| 多機能(トイレ) | 8 |
| バリアフリートイレ | 6 |
ほかに「身障者用トイレ」「身体障害者用トイレ」「みんなのトイレ」という書き方もあります。
名前については、国土交通省の駅や空港など向けの指針(バリアフリー整備ガイドライン 旅客施設編・令和7年9月)が、こう書いています。
名称を示す場合には「多機能トイレ」「多目的トイレ」等の名称ではなく、設置された設備や機能、一定の広さの確保が必要な人が対象となることが伝わる情報提供、名称等とすることが必要である。
理由として同じ指針は、そこしか使えない人向けの設備や機能が一か所に集まった結果、利用が集中し、「一般トイレの利用で支障のない人が利用している実態もあるのではないかとの指摘」があることを挙げています。道の駅のための指針ではありませんが、「多目的トイレあり」という案内だけでは、車いすで入れる広さがあるのか、何の設備があるのかは分かりません。同じ指針は便房の種類をこう分けています。
A.車椅子使用者用便房:車椅子使用者が円滑に使用できる広さを備えた便房(標準内法寸法 200cm×200cm 程度の広さがあり、大型ベッドを備えたものも含まれる)
C.オストメイト用設備を有する便房:腰掛便座のある広めの便房に汚物流しなどのオストメイト用水洗器具を設けたもの
障害者用駐車は中央値3台
障害者用の駐車枠の台数が数値で分かる駅は491駅でした。
| 中央値 | 3台 |
| 平均 | 3.1台 |
| 合計 | 1,536台 |
| 全体の台数も分かる357駅の、100台あたりの中央値 | 3.0台 |
| 台数 | 駅数 |
|---|---|
| 1台 | 61 |
| 2台 | 178 |
| 3台 | 91 |
| 4台 | 83 |
| 5台 | 30 |
| 6〜9台 | 41 |
| 10台以上 | 7 |
いちばん多いのは2台の駅で、178駅あります。2台以下の駅は239駅で、491駅の49%です。混む日に寄るなら、枠が埋まっていることを考えに入れておくほうが安全です。
台数の多い駅は次のとおりです(8台以上)。
| 駅 | 障害者用 | 駐車場全体 |
|---|---|---|
| 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(兵庫県神戸市) | 15台 | — |
| いとまん(沖縄県糸満市) | 14台 | 312台 |
| 瀬戸大橋記念公園(香川県坂出市) | 13台 | 167台 |
| 愛彩ランド(大阪府岸和田市) | 12台 | — |
| どまんなか たぬま(栃木県佐野市) | 10台 | 442台 |
| ガレリアかめおか(京都府亀岡市) | 10台 | — |
| ららん藤岡(群馬県藤岡市) | 10台 | 600台 |
| はなぞの(埼玉県深谷市) | 9台 | 418台 |
| やまだ(岩手県下閉伊郡山田町) | 9台 | 169台 |
| かさま(茨城県笠間市) | 8台 | 419台 |
| みやま公園(岡山県玉野市) | 8台 | 520台 |
| 丹波マーケス(京都府船井郡京丹波町) | 8台 | — |
| なないろ・ななえ(北海道亀田郡七飯町) | 8台 | 171台 |
| シーサイド高浜(福井県大飯郡高浜町) | 8台 | — |
| 白い森おぐに(山形県西置賜郡小国町) | 8台 | 178台 |
| 近江母の郷(滋賀県米原市) | 8台 | — |
「—」の駅は、近畿地方整備局のページから取った駅です。当サイトの施設情報には、このページの駐車場全体の台数をまだ入れていません。やまだは、出典の表記が「優先者用9台(うちEV用3台)」です。瀬戸大橋記念公園は駐車場全体が167台で障害者用が13台と、全体に対する割合が大きい駅です。
オストメイト対応と書かれている27駅
トイレ欄か備考に「オストメイト」と書かれている駅は27駅でした。出典に書かれている言葉のまま並べます。
- なかさつない(北海道河西郡中札内村):「身障者用トイレ(オストメイト対応)」
- 北欧の風 道の駅とうべつ(北海道石狩郡当別町):「オストメイト設備付きの多機能トイレを2室完備」
- よこはま(青森県上北郡横浜町):「多目的トイレ(オストメイト)」
- ふなこし(岩手県下閉伊郡山田町):「多目的(身がい者・親子連れ等)洋式1・オストメイト1」
- みやこ(岩手県宮古市):「男性用・女性用ともオストメイト対応」
- 石神の丘(岩手県岩手郡岩手町):「多目的トイレは男女各1器、オストメイト・緊急時用呼び出しブザーつき」
- いわいずみ(岩手県下閉伊郡岩泉町):「身体障害者用トイレ(オストメイト対応)を完備し24時間利用できる」
- 平泉(岩手県西磐井郡平泉町):「35器、オストメイト3器、多目的トイレ3器」
- 遠野風の丘(岩手県遠野市):「オストメイト・補助ベッド付きバリアフリートイレ」。施設内のトイレは営業時間内のみと書かれています
- おりつめ(岩手県九戸郡九戸村):「オストメイト対応」
- 大館能代空港(秋田県北秋田市):「車イス・オストメイト対応の多機能トイレ」
- 十文字(秋田県横手市):「オストメイト対応」
- 鳥海(山形県飽海郡遊佐町):「多目的トイレ1(オストメイト対応)」
- 伊達の郷りょうぜん(福島県伊達市):「みんなのトイレ(多目的トイレ)2器(オストメイト対応・おむつ交換シートあり)」
- よつくら港(福島県いわき市):「情報館内に多目的トイレ(オストメイト対応)」
- はなわ(福島県東白川郡塙町):「オストメイト対応トイレは24時間利用可能」
- いいたて村の道の駅までい館(福島県相馬郡飯舘村):「多目的トイレはオストメイト対応で子供用トイレあり」
- 湧水の郷しおや(栃木県塩谷郡塩谷町):「多機能トイレ(オストメイト対応)」
- 草津運動茶屋公園(群馬県吾妻郡草津町):「オストメイト対応」
- こもち(群馬県渋川市):「多目的トイレ2(オストメイト対応)」
- おかべ(埼玉県深谷市):「身障者2基(オストメイト対応)」
- みのりの郷東金(千葉県東金市):「オストメイト・車椅子対応の多機能トイレ」
- 庭園の郷 保内(新潟県三条市):「トイレ2か所、オストメイト1か所」
- KOKOくろべ(富山県黒部市):男性用・女性用それぞれに「オストメイト付き大型ブース1」、ほかに「共用ブース1基(オストメイト)」
- しらやまさん(石川県能美市):「オストメイト、ベビーチェア、オムツ替えシート、多目的ベッド、車椅子・高齢者対応設備、音声案内装置」
- 雷電くるみの里(長野県東御市):「多目的トイレに多目的シート1・オストメイト設備1・着替え台1」
- ヘルシーテラス佐久南(長野県佐久市):「身障者用2・オストメイト対応2(24時間利用可能)」
27駅は、すべて駅の公式サイトから書き起こした駅です。地方整備局のページから取った駅には、トイレ欄・備考に「オストメイト」と書かれた駅が1駅もありません。公式サイトから書き起こした駅は北海道・東北・関東・甲信越・北陸に偏っているので、並びが東日本に寄っています。地域の差を表すものではありません。
寄る前に
- 「多目的トイレあり」だけの案内では、広さや設備までは分かりません。手すりの位置や大型ベッドの有無が気になる場合は、駅の公式サイトか電話で確かめてください
- 遠野風の丘のように、館内のトイレは営業時間内だけという駅があります。夜は屋外のトイレだけになる駅もあります
- 障害者用の駐車枠は2台前後の駅が多く、埋まっていることがあります
各駅のトイレ・駐車場の内訳は、出典に書かれていた駅について当サイトの駅ページにも載せています。駐車場全体の台数は駐車場の台数の記事にまとめています。
数え方
当サイトの施設情報(1,037駅ぶん)で、設備の項目「障害者向けのトイレ」が「あり」になっている駅を数えました。施設情報は、各駅の公式サイトか地方整備局のページの記載を書き起こしたものです。
この項目の元になった出典の欄は、出典ごとに違います。四国・九州は設備のアイコン、沖縄は「身障者用トイレ」、近畿は「障害者用施設」、東北(岩手)は「身障者用設備」「車椅子用」「オストメイト」の欄です。中部地方整備局のページは障害者用の駐車マスやスロープの記載も含めて「あり」にしているので、726駅すべてで車いす用のトイレそのものを確かめたわけではありません。
障害者用駐車は、出典に「身障者用○台」のように数値で書かれていた駅だけを数えました。九州地方整備局と中部地方整備局のページには台数の記載が無く、0駅です。このため491駅には九州・中部の駅がほとんど入っていません。近畿地方整備局のページから取った駅は、ページの「障害者用施設」欄にある「駐車マス 2台」「駐車場 4台」のような台数を数えました(151駅のうち134駅)。2026年10月17日の公開時は、当サイトの書き起こしがこの欄以外の駐車場の台数を拾っていた駅があったので近畿を外していましたが、10月18日に直して数に入れました(例:くちくまの(和歌山県西牟婁郡上富田町)は高速側の駐車場の23台ではなく、出典どおり「駐車マス 2台」)。
トイレの種類の語(多目的・オストメイトなど)は、トイレ欄と備考の文字の一致で数えました。注記の内容は2026年9月に確認した出典の記載です。
集計は npm run stats:columns -w @gaugo/server -- accessible で数え直せます。
あわせて読みたい
- 一般道で24時間使えるトイレ:駐車場とトイレの24時間利用は登録の条件
- 道の駅の駐車場は何台停められるのか:中央値と、大型車の枠
- 何があれば道の駅なのか:登録要件・設置者・一体型と単独型
登録要件は国土交通省道路局「道の駅案内 概要」、トイレの名称と便房の種類は国土交通省「バリアフリー整備ガイドライン 旅客施設編」(令和7年9月)の「3.施設・設備に関するガイドライン」から引用しました(いずれも2026年10月確認)。
よくある質問
- 車いすで使えるトイレがある道の駅は何駅?
- 施設情報を確認できた1,037駅のうち、車いす対応のトイレなど障害者向けの設備が「あり」の駅は726駅で、1,037駅の70%にあたります。全国の数ではなく確認できた駅の下限で、書かれていない駅も「無い」とは限りません。また、726駅すべてで車いす用のトイレそのものを確かめたわけではありません。
- 道の駅の障害者用駐車場は何台ある?
- 台数が数値で分かる491駅では、中央値が3台、平均が3.1台でした。いちばん多いのは2台の駅で178駅あり、2台以下の駅は491駅の49%です。
- 障害者用駐車の台数が多い道の駅は?
- 台数の多い駅は、神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(兵庫県神戸市)の15台、いとまん(沖縄県糸満市)の14台、瀬戸大橋記念公園(香川県坂出市)の13台などです。
- オストメイト対応のトイレがある道の駅は?
- トイレ欄か備考に「オストメイト」と書かれている駅は27駅でした。27駅はすべて駅の公式サイトから書き起こした駅で、並びが東日本に寄っていますが、地域の差を表すものではありません。
- 「多目的トイレあり」なら車いすで入れる?
- その案内だけでは、車いすで入れる広さがあるのか、何の設備があるのかは分かりません。手すりの位置や大型ベッドの有無が気になる場合は、駅の公式サイトか電話で確かめてください。
この記事で取り上げた道の駅
関連する記事
出典
- ミチロク 施設情報レイヤー(各駅の公式サイト・地方整備局ページの記載を集計)(確認 2026-10)
- 国土交通省 道路局「道の駅案内 概要」(確認 2026-10)
- 国土交通省 総合政策局「公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドライン(バリアフリー整備ガイドライン 旅客施設編)」令和7年9月(確認 2026-10)



